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何が悲しくて、この年で・・・

「コバルト文庫」なんて、
こっぱずかしいものを買わなきゃならんのだ!

・・・と、心の中で叫びつつ(口に出しても呟いたかも)、
どーしても買わずにはいられなかった本。それは。

新井素子さんの「チェックメイト」(前後編)。
「ブラックキャット」という泥棒のシリーズの最終話です。

いやぁ、中学生時代、‘新井素子’という作家に
めちゃめちゃはまりまくったんです。
最初に読んだのは「扉をあけて」だったかな。
本代はお小遣いと別にもらえるのをいいことに
買えるだけ買いまくったものです。

「星へ行く船」シリーズも、13あかねマンションのお話も、
「ラビリンス」や「ディアナ・ディア・ディアス」みたいな
ちょっと重めのお話も、とにかく好きで。

「あたし」の一人称と、やけに句読点の多い文体で
好き嫌いはわかれるような気がするけれど、
はまってた頃は、またそこが良かったりもして。

沢口靖子さん&陣内孝則さんの「結婚物語」のドラマも
ドラマ嫌いの親との壮絶な争いに勝ちぬき、見ておりました。
主題歌が小比類巻さんの歌だったんですよね。懐かしい。

高校時代、ある願かけをいたしまして、新井素子さんの本を
ほとんど処分してしまったのですが、
その中でも大好きだった
「・・・絶句」と「ブラックキャット」シリーズだけは、どうしても捨てられず。
引越しの時にも、持ってくダンボール箱に入れていたのです。

でもこの「ブラックキャット」シリーズって、
明らかに、どう見てもシリーズものなのに、
2巻の「ナイト・フォーク」から先、永遠に続きが出ない。
いくら作者ご本人が「忘れた頃にやってくる天災のようなシリーズ」
と言っても、本当に忘れちゃうよー。

で、自分が高校生になって以降に出版された新井素子作品は
ひとつも読んでいないし、引越しの度に持ち歩いていた本のことも
本当に完全に忘却の彼方となった頃に。

本屋さんで、まったくの偶然で「ブラックキャット」シリーズ3巻の
「キャスリング」(前後編)に出会ってしまった!
20代半ばの人間が手に取ることもはばかられるような表紙に
動揺しながらも、その場で即購入!2巻から9年ぶりの続編だって。
(そして買った時点で、出版からすでに3年くらい経っていたらしい・・
 よく本屋さんにおいてあったもんだ。)

で、またまた、そんな本の存在も忘れていた日々が続き・・・
このあいだ、ふっと「そういや、あのシリーズってどうなってるんだ?」
と、ネットでちょっと検索していたら、えぇっ、昨年末に完結編出てるぅ!?
(これまた3巻から9年ぶりという・・・)

・・・んで、コバルトなのはしかたないとしても、その表紙
もうこれは、何をどーしても、絶対に本屋さんでレジに持って行けるとは思えない。
三十路をなめんなよ!!
・・・しょうがないので、おとなしくネットで買ってみました。

まぁ、いろいろと忙しい最中ではあるのですが、誘惑に勝てずに
読み始めたら、これが止まらない。
すごーく軽くて読みやすいっていうのもあるんだけれど、
気がついたら、一夜にして前後編、さっさと読み終わってしまいました。

もぉ、ぜーんぜん変わってない文体に感動しました。
このシリーズで文体変わられても、気色悪いけど。
登場人物への作者ツッコミも変わらず。
40代でもこの文章が書ける新井素子さんという人はスゴイ。
主人公3人(+α)の掛け合いがもう見られないのは残念ですが、
忘れた頃に、ともかくも完結してくれてありがとうって感じです。
シリーズしょっぱなから19年だもんなぁ。

あと、生きている間に完結してもらわなきゃならないのは
「ガラスの仮面」くらいですか。(マンガですけど)
心の底から望んでいますが、こっちは本当に無理かもしれない・・
と、弱気になる今日この頃です。



by namit100 | 2004-10-27 22:20 | 本をよむ

仕事と育児に追われる毎日にウルオイを!求めつつもちっとも更新できてませんブログ byなみ
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