槍ヶ岳へその3:槍ヶ岳~槍平~新穂高温泉
3日目、目覚めてみれば、またもやガス。
今日が最終日なので、ともかくも槍登り決行、なのですが、
当初の予定の4:30出発ではまだ周囲も暗くて、
濡れているはずの岩は危ないだろうということで、
日が昇った後の5:30頃の出発となりました。今日も1時間遅れです。
なんでこれだけ慎重なのかというと、岩初心者の私がいるから。
本当に、いろいろと気を遣ってもらい、支えてもらった槍ヶ岳行きだったのです。
というわけで、雨具も着こんで、もやもやの中、出発です。

世の中、まっしろ。
前回の八ヶ岳、最後のほうは、ひたすら岩にうんざりして
過剰な恐怖心はなくなったのですが、
槍を上がっていくのはやっぱりちょっと怖かったです。
寒くて、手はかじかむし、鼻水出てくるし。
でも、後ろで‘お師匠さん’が「足場をしっかり固めて」と
何度も言ってくれているのを自分でも言い聞かせつつ、
もうとにかく必死に‘三点確保’で登りました。
人がいっぱいで渋滞しがちだったのですが、
その渋滞で止まっている間というのが、
けっこうありがたいような、一気に勢いで上がっちゃいたいような、
なんとも不思議な間でした。
頂上についた瞬間も、嬉しいんだけど、これから下りだと思うと
あまり余裕はない状態で。
なので、頂上で撮った写真はといえば、
カメラのケースが思いっきり入ってしまってるものばかりです。


はじっこに赤いもんがちらちらしてるわ・・・はは。

↑この小槍の写真(ぼんやりと見えているとがったのが小槍)、
頂上で撮った中で、唯一ケース写ってないやつです・・・。
頂上でもガスだらけだったので、展望がないのは残念でしたが、
これがもし晴れまくっていると、下が見えてしまって、
登り下りがよけいに怖いらしいので、これはこれで良かったのかも。
ところが、下っている途中で、またもまたも一瞬の晴れ間。

うぉー、すばらしい眺め~。でも、めっちゃ怖いんですけど~。
(しかし、よくここで写真を撮れたなぁ、自分)
下りも、やや渋滞気味・・・というか、
下りは私が渋滞をつくっていたんだな・・とろくてゴメンナサイ。
半分涙目になりつつ、下りなきゃ帰れないので、またも必死です。
しかし、最後は開き直って、がんがん足を伸ばして下りてたら、
‘お師匠さん’が「ずいぶん慣れたね」と褒めてくれました。わーい。
無事に槍の肩に戻ってきたときには、本当に嬉しかったです。
同じく、初槍ヶ岳な同行者と抱き合って喜んじゃいました。
でも私、「槍ヶ岳に登ったぞ!」というより、むしろ、
「岩から解放されたぞ!」という喜びだったかも・・・。
その後は槍岳山荘でコーヒーで祝杯をあげて、一路下山です。

槍平へと向かうジグザグの道を下りていきます。
ガスは一向に切れる気配がありません。

槍平に近づいた頃には、雨もだいぶ降ってきました。
やっぱり雨女発動せずには終わらないようです。
道は、岩ごろごろ系の下り、中にはかなり大きい岩もあったり、
雨で岩がすべったりでちょっと歩きづらくもありました。
が、槍の穂先に行ってしまった後だからなのか、
なんか怖いものなくなったみたいな感じで、全然苦にならない。
自分でも気持ち悪いくらい、ほいほいと下りれてしまって、
ちょっとびっくりしました。おそるべし、槍効果。

花が終わった後のキヌガサ草の群落を発見。
(咲いている時を見たかったー。すごく上品なお花なのです。)

藤木さんのレリーフ。
っていうか、藤木さんって誰? と思いつつ、
レリーフの近くに説明のプレートもあったんだけど、
そこまで近づくのがめんどくさくて読まなかった・・・。
(後から聞くところによると、滝谷を最初に登攀した方らしいです。)

滝谷出合では、ごうごうと豊かな水が流れていました。
写真は、滝谷出合から遠くに見える滝。
さらにがんがんと歩き、チビ谷・ブドウ谷と、
ひっそりとした標識を通りすぎると白出沢出合に出ます。

白出沢からちょっと行ったところで登山道は終わり。

あとは新穂高温泉に向かって、
暑い林道をただただ猛スピードで歩いていくのでした。
行く前には、槍の頂上まで行くのはやめとこうか、とか
いろいろ思ったりもしたのですが、行ってみたら、
けっこうやる気になってたんだなぁとわかりました。
やっぱり登ってみてよかったです。
登り下りで1時間くらいという短い時間だったけれど、
あれは不思議な緊張感に包まれた、なかなか得がたい体験でした。
で、ばりばりの山女とかではないおばちゃんとかが、
ツアーでひょいと来て、ひょいと登ってしまうような感じもあって、
安全のこととかを考えれば、そういうところに
否定的な見方ももちろんあるんだろうけれど、
その‘観光地’っぽさが、私にはとてもおもしろくもありました。
行ってよかったなぁ。もう1回行きたいかと聞かれると
うーん・・・と考えてしまうけれど。
今日が最終日なので、ともかくも槍登り決行、なのですが、
当初の予定の4:30出発ではまだ周囲も暗くて、
濡れているはずの岩は危ないだろうということで、
日が昇った後の5:30頃の出発となりました。今日も1時間遅れです。
なんでこれだけ慎重なのかというと、岩初心者の私がいるから。
本当に、いろいろと気を遣ってもらい、支えてもらった槍ヶ岳行きだったのです。
というわけで、雨具も着こんで、もやもやの中、出発です。

世の中、まっしろ。
前回の八ヶ岳、最後のほうは、ひたすら岩にうんざりして
過剰な恐怖心はなくなったのですが、
槍を上がっていくのはやっぱりちょっと怖かったです。
寒くて、手はかじかむし、鼻水出てくるし。
でも、後ろで‘お師匠さん’が「足場をしっかり固めて」と
何度も言ってくれているのを自分でも言い聞かせつつ、
もうとにかく必死に‘三点確保’で登りました。
人がいっぱいで渋滞しがちだったのですが、
その渋滞で止まっている間というのが、
けっこうありがたいような、一気に勢いで上がっちゃいたいような、
なんとも不思議な間でした。
頂上についた瞬間も、嬉しいんだけど、これから下りだと思うと
あまり余裕はない状態で。
なので、頂上で撮った写真はといえば、
カメラのケースが思いっきり入ってしまってるものばかりです。


はじっこに赤いもんがちらちらしてるわ・・・はは。

↑この小槍の写真(ぼんやりと見えているとがったのが小槍)、
頂上で撮った中で、唯一ケース写ってないやつです・・・。
頂上でもガスだらけだったので、展望がないのは残念でしたが、
これがもし晴れまくっていると、下が見えてしまって、
登り下りがよけいに怖いらしいので、これはこれで良かったのかも。
ところが、下っている途中で、またもまたも一瞬の晴れ間。

うぉー、すばらしい眺め~。でも、めっちゃ怖いんですけど~。
(しかし、よくここで写真を撮れたなぁ、自分)
下りも、やや渋滞気味・・・というか、
下りは私が渋滞をつくっていたんだな・・とろくてゴメンナサイ。
半分涙目になりつつ、下りなきゃ帰れないので、またも必死です。
しかし、最後は開き直って、がんがん足を伸ばして下りてたら、
‘お師匠さん’が「ずいぶん慣れたね」と褒めてくれました。わーい。
無事に槍の肩に戻ってきたときには、本当に嬉しかったです。
同じく、初槍ヶ岳な同行者と抱き合って喜んじゃいました。
でも私、「槍ヶ岳に登ったぞ!」というより、むしろ、
「岩から解放されたぞ!」という喜びだったかも・・・。
その後は槍岳山荘でコーヒーで祝杯をあげて、一路下山です。

槍平へと向かうジグザグの道を下りていきます。
ガスは一向に切れる気配がありません。

槍平に近づいた頃には、雨もだいぶ降ってきました。
やっぱり雨女発動せずには終わらないようです。
道は、岩ごろごろ系の下り、中にはかなり大きい岩もあったり、
雨で岩がすべったりでちょっと歩きづらくもありました。
が、槍の穂先に行ってしまった後だからなのか、
なんか怖いものなくなったみたいな感じで、全然苦にならない。
自分でも気持ち悪いくらい、ほいほいと下りれてしまって、
ちょっとびっくりしました。おそるべし、槍効果。

花が終わった後のキヌガサ草の群落を発見。
(咲いている時を見たかったー。すごく上品なお花なのです。)

藤木さんのレリーフ。
っていうか、藤木さんって誰? と思いつつ、
レリーフの近くに説明のプレートもあったんだけど、
そこまで近づくのがめんどくさくて読まなかった・・・。
(後から聞くところによると、滝谷を最初に登攀した方らしいです。)

滝谷出合では、ごうごうと豊かな水が流れていました。
写真は、滝谷出合から遠くに見える滝。
さらにがんがんと歩き、チビ谷・ブドウ谷と、
ひっそりとした標識を通りすぎると白出沢出合に出ます。

白出沢からちょっと行ったところで登山道は終わり。

あとは新穂高温泉に向かって、
暑い林道をただただ猛スピードで歩いていくのでした。
行く前には、槍の頂上まで行くのはやめとこうか、とか
いろいろ思ったりもしたのですが、行ってみたら、
けっこうやる気になってたんだなぁとわかりました。
やっぱり登ってみてよかったです。
登り下りで1時間くらいという短い時間だったけれど、
あれは不思議な緊張感に包まれた、なかなか得がたい体験でした。
で、ばりばりの山女とかではないおばちゃんとかが、
ツアーでひょいと来て、ひょいと登ってしまうような感じもあって、
安全のこととかを考えれば、そういうところに
否定的な見方ももちろんあるんだろうけれど、
その‘観光地’っぽさが、私にはとてもおもしろくもありました。
行ってよかったなぁ。もう1回行きたいかと聞かれると
うーん・・・と考えてしまうけれど。
by namit100
| 2005-08-22 01:59
| 山をあるく
|
Comments(2)
TVで登山シーンを見ていつも思うんですが、登るシーンだけですよね。果たして帰りは・・・?当然なんですが、来た道を戻るのですね。山はサッパリの私でも名前は知っている槍ヶ岳。あんな険しいところを「降りる」のが、尊敬です。降りる時のほうが怖そうで、勝手にゾワゾワ想像しています・・・。
0
けーたろー さま
TVの登山シーンって・・見たことないかも。
どんな番組で映るんでしょう? 登山番組とか、あるのかな・・。
「登山」というくらいだから、登るほうがクローズアップされるんでしょうね。
が、私の山のお師匠が「登りは体力・下りは技術」と言うように、
技術のない自分には、明らかに下りのほうが大変です。
うーん、尊敬なんて言われると、こそばゆいです~。
私が降りられるくらいですから、きっと誰でも降りられると思います・・。
TVの登山シーンって・・見たことないかも。
どんな番組で映るんでしょう? 登山番組とか、あるのかな・・。
「登山」というくらいだから、登るほうがクローズアップされるんでしょうね。
が、私の山のお師匠が「登りは体力・下りは技術」と言うように、
技術のない自分には、明らかに下りのほうが大変です。
うーん、尊敬なんて言われると、こそばゆいです~。
私が降りられるくらいですから、きっと誰でも降りられると思います・・。

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