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1月17日に思うこと。

まもなく、阪神淡路大震災から10年になります。
10年ひと昔、というけれど、このひと昔は、
長かったのか、短かったのか・・・。

今日はそんな話です。

10年前、私は神戸市の灘区というところに住んでいました。
震災で大きな被害を受けた地域です。

今、東京にいて、たまに、当時のことについて
聞かれたり話をすることがあります。

「地震怖かった?」「大変だった?」と聞かれれば
「怖かった」、「大変だった」、と答えるし、
家の中のありとあらゆるものが倒れてきたこととか、
道をふさいでいた倒壊家屋のこととか、
水汲みつらかったなぁとか、そんなことを話したりもします。

でも、本気であの震災について話すことは今もできません。
当時、学生・ひとり住まい・家も壊れず、という立場で、
本当の意味での苦労は少なかった私ですが、それでも、
怖かったこと、悲しかったこと、目の前の人々や光景に感じたこと、
今でも悔やまれてしかたのないこと・・・
そういったことを言葉にするのは、とても難しい。

実際、今でも多くの問題が残っていて、苦しんでいる方々もいて、
けっして‘震災’が終わったわけでもなくて。

この先また10年経っても、同じなのかもしれません。


あの時、とても嬉しかったことを、ひとつだけ。

地震から数週間後、私の手元に小さな小さな小包が届きました。
関東に住む友人から送られてきたものでした。
「いつ届くかわからないけれど」という手紙と一緒に、
マスクやカイロ、軍手といったものが入れられていました。

おそらく震災の報道などを見て「あるといいんじゃないかな」と
考えて送ってくれたのでしょう。

災害が自分の身に降りかかってこなければ、それは他人事。
悪い意味ではありません。自分のことじゃないから、他人事。
その他人事に手をさしのべた彼女の気持ちが嬉しかったのです。

同じ被災地の中でも、それぞれの人にそれぞれの立場がありました。
被災地以外の地域でも、多くの人がそれぞれの立場で震災に対して
心を傾けていました。

阪神淡路大震災が起きた時、私はたまたまその場にいました。
今は、東京に地震が起こった場合に「都下危険度NO.1」と
言われる地域に関わり、その近くに住んでいます。

各地で起こる多くの災害、私はたまたまその場にいませんでした。
これからも、自分のいない場所で、多くの災害が起こるでしょう。


災害が起こった時、自分がその場にいるかいないか、
どんな立場にいるのかは、わかりません。
ただ、どこにいてもどんな立場でも、
そのとき必要なこと・できることを考えて淡々とやっていこう
・・・そんなふうに思っています。



by namit100 | 2005-01-17 00:47 | 毎日のそんなこんな

仕事と育児に追われる毎日にウルオイを!求めつつもちっとも更新できてませんブログ byなみ
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