ファンという存在に思うこと。

数日前、タイガース21-2カープ、という試合がありました。
その日、帰宅した私は、スコアを見て、
「んまぁ・・・」と絶句しつつ、途中経過もなにも見ないまま
とりあえず喜んで、一日が終わりました。

その翌日、(まめ)たぬき さまのこの記事を読んで、
びっくり仰天。さらにいくつかのブログさまを読むと、
矢野選手に頭部死球→矢野選手負傷退場・森投手危険球退場
→スペンサー選手が倉捕手に体当たり→倉捕手負傷退場
そして、倉捕手が退場するときに阪神ファンから拍手が起き、
その後にも称賛の「シェ-ン」コールが起きたということでした。

現場にいたわけでもなく、映像を見たわけでもないので、
あれこれ言うのもなぁ・・とは思うのですが、
この件について、なにかが頭から離れず、ぼんやりと考えています。

スペンサー選手・倉捕手のプレーに関することも、まぁありますが、
やっぱり、その場にいた「拍手をした」という人たちについて。


例えば、自分の応援するチームが相手の投手を打ちあぐねて
苦戦しているゲーム。しかも、どうしても勝ってもらいたい大事な試合。
そんな時、どうにも打てない相手の投手が負傷して交代したら。
さらにかわってマウンドに上がった投手が不調で、
点を奪うことができて、応援チームが勝ったとしたら。

勝利の瞬間、私はまちがいなく「わーい、勝ったー」って喜びます。
どうしても勝ってほしい試合で、勝ったんだから。
もしかすると、
「あそこで相手の投手が代わってくれてラッキーだった」
なんて、ちらっと思うかもしれません。
そう思った一瞬の後、
「いや、あの投手は負傷してしまったというのに
 そんなこと思ったらイカンイカン」と、
あわてて、打ち消したりするかもしれません。
そして、やっと、
「あのピッチャー、大丈夫かな、大したことないといいなぁ」
などと心配になったりするかもしれません。

「自分の応援するチームばかりに目が向く」メンタリティは、
「どのチームや選手にも、いいプレーを見せてほしい」
「素晴らしい試合で楽しませてほしい」という思いとともに、
確実に私の中にも存在しています。
だから、「自分の応援するチーム」の大事な選手である矢野選手が
頭に死球を受けたという怒りや心配から、
スペンサー選手が仇を討ってくれたように感じる気持ちというのは、
理解できないものではないのです。
だからといって、この場合に、倉捕手が退場して拍手をしたり、
体当たりしたスペンサー選手に「シェーン」コールをしたりはしません。
それは、マナーがどうこう、ではなく。
倉捕手の退場を喜ぶ気持ちにも、スペンサー選手を称える気持ちにも
ならないから。




*****

マリーンズファンはマナーがよい、というようなことが、
交流戦の中継などでも取り上げられました。
ひとくくりにそう言っていいものかどうかわかりませんが、
千葉マリンで試合を観ていて、いいなぁと思うのは、
対戦相手の選手がファインプレーをしたときや、
負傷で治療の後にグランドに戻ったときに、
ライトや一塁側からも拍手が起きるところ。

自分のことを言えば、ファインプレーの瞬間って、
意識もせず、感嘆して「おぉっ」って声が出たりします。
すごいなぁって、掛け値なしに思うから拍手も出る、そんな感じ。
まぁ、その一瞬後には「あぁ、なんで捕るんだよぉ」となるわけですが。
だから「捕られてクヤシイ!!」と地団駄踏むような気持ちのときに、
無理に‘マナーとして’拍手する必要もないし、
もし「この場面では拍手すべきだ」って強制があったらイヤだなぁ。

で、逆に疑問だったり、うっとうしいと思うのは、牽制ブーイング。
うっとうしいというか、どんどん激しくなっていくにつれて、
どーも不快にすら感じています。
正直、西岡さんや小坂さんが出塁するのは嬉しいけれど、
これでまたあのブーイング出るのかと思うと軽くウツだったり、
内野席で隣合わせた人たちが「楽しい~!」とか言いながら
ブーイングしてるのにうんざりしたり、
・・・するほど、不快だったりします。

牽制なんてごくごく普通のプレーにブーイングするなんて、
と個人的には思うのだけれど、
相手投手にプレッシャーをかけて有利にするんだ、という、
「26番目の選手として一緒に戦う」主張の人や、
純粋にブーイング楽しいんだよ、という人に対して、
「マナーに反してるからやめるべきだ」とは、私には言えません。
選手は力づけられているのかもしれないし、
球場での楽しみ方は人それぞれであることもわかるから。
ただ、自分はやらない、「私はこれはイヤなんだ」と言い続けるだけ。


自分が出したゴミを始末しないとか、グランドに物を投げ込むとか、
選手やファンに暴力をふるうとか、そんなのは論外ですが、
(っていうか、普通に犯罪だよね、これって)
‘マナーだから’というだけで、「やるべきだ」「やめるべきだ」を
唱えるというのはすごく難しいことだと思います。
どう見えるか、ではなく、どう思うのか、の部分が大事なんじゃないかなぁ、と。

今回のカープ戦の件、私はとても悲しいし、
虎ファンのはしくれとして、非常に腹立たしいです。
いや、今回の件だけでなく、
「これはイカンだろ」という阪神ファンの言動を見聞きするたびに、
ほんとうに情けない気持ちになります。
人に‘迷惑’をかけることもなく、普通に楽しんでいる方がほとんどで、
そういう言動をする人は、確かに「一部の」人なんですよね。
でも、そのような言動をする人たちのことを、
「一部のファン」で切ってすませてしまうことは、
今の私にはできない、とも思うのです。

そういった「一部のファン」というのは、よく、
野球ファンではない特定チームのファン、
とにかくひいきチームのことしか考えないファン、
球場で大騒ぎしたいだけのファン、
・・・というような表現をされます。
いやだなぁ、迷惑だなぁと思うことはあっても、
そのような人に「球場にくるな」と言うことはできないし、
それがどのようなあらわし方であれ、
チームを応援する気持ちや球場で楽しみたい気持ちがあるから、
そこにいるのだと、私は思いたい。甘ったるい考えかもしれないけど。
今回のことなども、本当に喜んだとかいうわけでもなく、
その場の雰囲気で思わずやってしまった人も少なくないと思います。

でも、だからこそ、同じように応援したり楽しんだりする者として、
‘マナーとして’ではなく、自分の思いとして、
どういう行動をとるのかを考えてほしいと感じています。
もちろん私自身も自戒をこめて。

そのためにどういうことができるのかなぁと考えると、
その場にいて「これはアカン」と思った方たちには、
どんどんそれを言って怒りをあらわしてほしいし、
(そういう意味では、今回の件では、
 山本浩二監督に率先して怒り狂ってほしかったのですが・・)
めたか さまや、りさ・ふぇるなんです さまがおっしゃるように
(「虎式カネシゲタカシ」さまのこちらの記事のコメント欄)、
ファンも「こうするといいんじゃないか」と思うことを
目に見える形であらわしていくことが大事なのかもしれません。
マナーが云々ではない、雰囲気に流されるのでもない、
それぞれの思いとして、受けとめてもらうために。
伝わるかどうかはわからない、けれど、伝えることは必要だと。

*****

そして、翌日の試合に出場した、矢野選手。
以前、金本選手がホークス戦で死球を受けたときと
同じようなメッセージを投げかけてくれたのだと感じます。
選手から贈られたそのメッセージを、私は大切に受けとめたいし、
野球場に向かうすべての人に伝わるといいなぁ、と思います。
[PR]



by namit100 | 2005-09-15 22:44 | 野球におもう

仕事と育児に追われる毎日にウルオイを!求めつつもちっとも更新できてませんブログ byなみ
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

検索

画像一覧