着物を着て暮らす人。

近々、着物を着なくてはならないことになりまして。
10年ほど前に着付けなんてものを習ったこともあり、
一応自分で着ることはできるはずなのですが。
浴衣以外の着物は滅多に着ないので、ちょっと不安。
っつか、この貞子な髪型をどーすりゃいいんだ。

でも、どんな着物を着ようかなぁ・・などと考えたり、
着物雑誌(そんなもんがあるのも不思議だけど)を眺めたり、
っていうのは、けっこう楽しいもんですね。

で、着物のことをあれこれ思っていて、思い浮かぶのは
「幸田文」だったりします。大好きな作家さんのひとりです。

模試だか実力テストだかで出題されていた「おとうと」の一部、
他人の言葉から起きた主人公と母親(継母)の感情のすれ違いに、
読んでいるこちらまでもどかしくなってくるような描写でした。
一応問題も解きながら、「この本、読みたい!」と思い、
その日の帰りに本屋さんに走って「おとうと」を買って読みました。

読み終わったとたん、また本屋さんに走り、次は「父・こんなこと」。
父親の幸田露伴という名前は知っていても、
読んだこともなかったのですが(いまだに読んだことない)
ここに出てくる「父」が誰であるかなんて、関係ありませんでした。
そこに描かれる「父」のいる光景、「父」との会話、
彼女が「父」から得たもの、に夢中になって読んだ記憶があります。

それからはとりあえず本屋さんにある作品を読み、
幸田さんが亡くなった後にぽちぽち出始めた作品や全集を読み、
気がつけば、やたらと幸田作品の多いうちの書棚。

幸田作品の魅力といえば、
自分のであったことを独特の感性で観察し、
独特の文章であらわしていること、なんてわけわからんですね。
その文章の独特さって、どうにも表現できない。
淡々、無駄がない、きりっとしている、流れるよう・・・
うーん、そうであるようでそうでないような。
極度に感覚的なところが、いちばんの魅力かも。

随筆も好きですが、私は彼女の小説に、より強くひかれます。
なんだか起承転結を感じないところが。
といっても、ストーリー展開がないわけではなく、
実際にはいろいろなことが起きるのですが。
起きることがらそのものではなく、
その光景や、心の動きが、美化もてらいもなく強烈に描かれて、
あれよあれよと小説が進んでいっちゃう。
ストーリー展開がどうであれ、あまり関係ない感じすらします。

「流れる」にしても「きもの」にしても、
あらすじとか、どんな話?って聞かれても、説明できないですもん。
両方とも、すごく好きな長編小説ですけど。


幸田さんのように、着物をぴしりと着られる人になりたい。
幸田さんのような文章を書ける人になりたい。
・・と、憧れた時代もあって、そんなことを母親に言ったら、
「でも、ああいう人が実際に身近にいたら、ちょっと大変そう」
って言ってたなぁ。うむ。なんとなくわかるかも。

あ、でも、今でも、「いつかは幸田文の家みたいな家に住みたい」
って思ってます。これは譲れない。
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by namit100 | 2005-02-04 22:41 | 本をよむ

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